SCP-243-GG - Undying disease(不死の病)
Item #: SCP-243-GG
Object Class: Euclid
特殊収容プロトコル:
SCP-243-GGはサイト-8141の鎮静ガス投与機能付きの人型生物収容室に収容され、人型封じ込めガイドラインに従い監視されます。
SCP-243-GGに食事は不要ですが、SCP-243-GGの希望があった場合は人型SCiP標準の食事を用意してください。
SCP-243-GGはICD-10のF65.5-3に分類される精神障害に罹患しているため、財団のセラピストが週に一度メンタルセラピーを行う必要があります。
また、SCP-243-GGには上記の精神障害に由来する自傷行為を行う場合があります。その際には鎮静ガスを収容室に投与する必要があります。これにより、SCP-243-GGの監視役は最低二名必要となります。
概要:
SCP-243-GGは、20代の白人の男性の外見をしています。平常時、身長は181cm、体重は59kgです。
インタビュー記録によると1000年以上前の神聖ローマ帝国の出身と自称しており、正確な生年はSCP-243-GG本人も覚えていないとの事です。
外見やDNA等の身体構造は通常のホモ・サピエンスと同一ですが、SCP-243-GGの異常性は特に傷病を負った際に発揮されます。
SCP-243-GGが傷を負った際、それが生命に関わる重大な致命傷であっても死亡する事はなく、生物の再生速度を逸した早さで傷が再生されます。なお、このSCP-243-GGの再生速度は傷の大きさと傷を負った器官の重要度に比例するようです。
また、SCP-243-GGが病気に罹った場合、著しい進行速度でその病気の最終段階を経た後、どのような病態であれ快復へと向かいます。
SCP-243-GGから何らかの器官を切除してから再生した場合、切除直後のSCP-243-GGは切除した重量分体重が減ります。そこから再生する都度に体重が増えていき、最終的には元の体重に戻ります。再生に必要となる質量がどこから発生しているかは不明です。なお、切除した器官はSCP-243-GGの異常性を失います。
SCP-243-GGは老化現象が起こらない異常性も持っています。収容直後の身体検査の記録と、年後の身体検査の記録はほぼ一致しています。
SCP-243-GGは1982年、アメリカ合衆国の州に位置する病院に搬送された際に発見されました。女性看護師から「人間の化け物がいる」との通報を受け、警察に先んじてエージェントが接触を図りました。
病室にて首を吊るSCP-243-GGが、明らかに頸椎が破損し、人命を保っていない状態でエージェントに威嚇した為、その異常性を確認したエージェントの要請により機動部隊012-Gが出動、SCP-243-GGを確保しました。
なお、この確保において警察には「女性看護師による誤通報」とのカバーストーリーを流し、該当の女性看護師にはクラスB記憶処理を行いました。
付録243-A: // 博士実験ログ
実験1: 拘束したSCP-243-GGに対し、D-096が頭部に発砲する
結果: 一発目はSCP-243-GGに当たらなかったものの、二発目で額から後頭部にかけて銃弾が貫通。SCP-243-GGは明らかに大脳を損傷した状態にも関わらず、言語機能に支障なく銃撃を褒め称えた。
実験2: SCP-243-GGを重量計に乗せた後、SCP-243-GGの右肩を切断する
結果: 計測前には59kgであった重量が切断直後56kgに減少。切断された右腕を計測した所、減少分の3kgであった。再生後、SCP-243-GGの重量は59kgに戻った。なお切断された右腕にはSCP-243-GGが有する異常性が見られず、更なる切断や加熱に対して再生能力を発揮する事はなかった
実験3: B型インフルエンザをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間の潜伏期間の後、発症。B型インフルエンザで一般的な咳、腹痛という症状が1時間ほど見られた後、30分かけて症状が緩和していき、完治した
実験4: 芽殖孤虫をSCP-243-GGに静脈注射で寄生させる
結果: 注射後時間で皮膚を突き破り体外に芽殖孤虫が露出。実験を中止し解剖した結果、体内は既に芽殖孤虫で満たされていた。その後、SCP-243-GGごと焼却処理を行い、SCP-243-GGは再生した。
実験5: 狂犬病ウィルスをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間で発症し、錯乱、恐水症、恐風症等、狂犬病患者と同様の症状を起こした。更に時間後には末期症状の呼吸障害を起こした。通常の人間ならばこの時点で例外なく死亡するが、その分後には、未知の症状として腹部が膨れ上がり、[削除済み]
実験6: インシデント682-で肝臓を失い、SCP-243-GGと適合するエージェントにSCP-243-GGの肝臓を移植する
結果: 移植後、エージェントは生還した。SCP-243-GGは移植手術後30分に肝臓が再生した。その後エージェントは自殺したものの、SCP-243-GGの異常性は見られなかった
付録243-B: 2072// 財団倫理委員会氏の提言
SCP-243-GGは確かに不死性を有している。そして実験によってその有用性も見いだせただろう。
SCP-243-GGは無限に血液を供給できる。無尽蔵のドナーとなり得るだろう。
そして、SCP-243-GGは更なる苦痛を求めている。己の身を削る行為を、奴――いや、SCP-243-GGは歓迎している。
しかし、それでも我々はSCP-243-GGを「便利な臓器工場」として扱うべきではない。収容。確保。保護。我々はあらゆるSCiPを保護しなければならない。決して、我々は進んで危害を加えてはいけないのだ。
2073// SCP-243-GG担当セラピスト
彼の精神状況が著しく悪い。苦痛を伴う実験は断たれ、自傷すらもままならない。苦痛を娯楽として楽しんでいた彼にとって、この状況はあまりにも惨い。
無論、私は彼の病的マゾヒズムに対して治療しようとした。だが、彼の絶望はあまりにも深かった。彼の経歴は耳を傾けるだけで体温が下がるようだった。いや、彼の精神疾患は、ともすれば千年を生きた人間が適応した正常な出力なのかもしれない。
とかく、彼はこの財団から逃れんとしている。せめてほんの一針でもこの身を貫いてくれと訴えている。傍目からすればそれは絶望かもしれないが、彼にとってそれは間違いなく希望なんだ。
自傷行為の許可を要請する。
2073// O5-
却下。
SCP-243-GG - Undying disease(不死の病)
Item #: SCP-243-GG
Object Class: Euclid
特殊収容プロトコル:
SCP-243-GGはサイト-8141の
また、後述する異常性により、SCP-243-GGに給餌は不要です。
概要:
SCP-243-GGは、20代の白人の男性の外見をしています。平常時、身長は181cm、体重は59kgです。生年は不明です。
外見やDNA等の身体構造は通常のホモ・サピエンスと同一ですが、SCP-243-GGの異常性は特に傷病を負った際に発揮されます。
SCP-243-GGが傷を負った際、それが生命に関わる重大な致命傷であっても死亡する事はなく、生物の再生速度を逸した早さで傷が再生されます。なお、このSCP-243-GGの再生速度は傷の大きさと傷を負った器官の重要度に比例するようです。
また、SCP-243-GGが病気に罹った場合、著しい進行速度でその病気の最終段階を経た後、どのような病態であれ快復へと向かいます。
SCP-243-GGから何らかの器官を切除してから再生した場合、切除直後のSCP-243-GGは切除した重量分体重が減ります。そこから再生する都度に体重が増えていき、最終的には元の体重に戻ります。再生に必要となる質量がどこから発生しているかは不明です。なお、切除した器官はSCP-243-GGの異常性を失います。
SCP-243-GGは老化現象が起こらない異常性も持っています。収容直後の身体検査の記録と、年後の身体検査の記録はほぼ一致しています。
SCP-243-GGは脳死状態でないにも関わらず、発見当初から現在まで自律行動をとる事が観察されません。
接触、会話、暴力等の外部からの刺激に関しても随意反応を返さない為、インタビューの試みは全て失敗に終わっています。
SCP-243-GGは1946年、南緯47度9分・西経126度43分付近の太平洋で、南極大陸へ向けて航海中のアメリカ海軍調査隊が発見・回収しました。
当初は単なる溺死体と見られましたが、その後呼吸・脈拍を確認できた事、及び一切の飲食を断ってなお生存している異常性から、調査隊の帰還後に財団へ引き渡されました。
付録243-A: // 博士実験ログ
実験1: 椅子に拘束したSCP-243-GGに対し、D-096が頭部に発砲する
結果: 一発目はSCP-243-GGに当たらなかったものの、二発目で額から後頭部にかけて銃弾が貫通。SCP-243-GGは明らかに大脳を損傷した状態にも関わらず生存した。
実験2: SCP-243-GGを重量計に乗せた後、SCP-243-GGの右肩を切断する
結果: 計測前には59kgであった重量が切断直後56kgに減少。切断された右腕を計測した所、減少分の3kgであった。再生後、SCP-243-GGの重量は59kgに戻った。なお切断された右腕にはSCP-243-GGが有する異常性が見られず、更なる切断や加熱に対して再生能力を発揮する事はなかった
実験3: B型インフルエンザをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間の潜伏期間の後、発症。B型インフルエンザで一般的な咳、腹痛という症状が1時間ほど見られた後、30分かけて症状が緩和していき、完治した
実験4: 芽殖孤虫をSCP-243-GGに静脈注射で寄生させる
結果: 注射後時間で皮膚を突き破り体外に芽殖孤虫が露出。実験を中止し解剖した結果、体内は既に芽殖孤虫で満たされていた。その後、SCP-243-GGごと焼却処理を行い、SCP-243-GGは再生した。
実験5: 狂犬病ウィルスをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間で発症し、高熱、麻痺、痙攣等、狂犬病患者と同様の症状を起こした。更に時間後には末期症状の呼吸障害を起こした。通常の人間ならばこの時点で例外なく死亡するが、その分後には、未知の症状として腹部が膨れ上がり、[削除済み]
実験6: インシデント682-で肝臓を失い、SCP-243-GGと適合するエージェントにSCP-243-GGの肝臓を移植する
結果: 移植後、エージェントは生還した。SCP-243-GGは移植手術後30分に肝臓が再生した。その後エージェントは自殺したものの、SCP-243-GGの異常性は見られなかった
付録243-B: 2072// 財団倫理委員会氏の提言
SCP-243-GGは確かに不死性を有している。そして実験によってその有用性も見いだせただろう。
SCP-243-GGは無限に血液を供給できる。無尽蔵のドナーとなり得るだろう。
しかし、SCP-243-GGは外部からの反応を示さないだけで、健常な人間として存在している。
ある日になって会話する事も、立ち歩く事も、あるいは脱走の意志を持ち収容違反を起こす事もありえるのだ。
これまでの長きに渡ってSCP-243-GGが無害だからといって、今後もそうだとは限らない。我々は警戒を払ってこれに対応するのみだ。
彼は100年間もだんまりかい?
2073// - O5-
我々が1年間もだんまりを貫いたとしても、それは博士がSCP-243-GGに何をしても良いという許可ではありません。溶鉱炉に投げ込む事は特にです。
SCP-243-GG - Undying disease(不死の病)
Item #: SCP-243-GG
Object Class: Euclid
特殊収容プロトコル:
SCP-243-GGはサイト-8141の鎮静ガス投与機能付きの人型生物収容室に収容され、人型封じ込めガイドラインに従い監視されます。
SCP-243-GGに食事は不要ですが、SCP-243-GGの希望があった場合は人型SCiP標準の食事を用意してください。
SCP-243-GGはICD-10のF65.5-3に分類される精神障害に罹患しているため、財団のセラピストが週に一度メンタルセラピーを行う必要があります。
また、SCP-243-GGには上記の精神障害に由来する自傷行為を行う場合があります。その際には鎮静ガスを収容室に投与する必要があります。これにより、SCP-243-GGの監視役は最低二名必要となります。
概要:
SCP-243-GGは、20代の白人の男性の外見をしています。平常時、身長は181cm、体重は59kgです。
インタビュー記録によると1000年以上前の神聖ローマ帝国の出身と自称しており、正確な生年はSCP-243-GG本人も覚えていないとの事です。
外見やDNA等の身体構造は通常のホモ・サピエンスと同一ですが、SCP-243-GGの異常性は特に傷病を負った際に発揮されます。
SCP-243-GGが傷を負った際、それが生命に関わる重大な致命傷であっても死亡する事はなく、生物の再生速度を逸した早さで傷が再生されます。なお、このSCP-243-GGの再生速度は傷の大きさと傷を負った器官の重要度に比例するようです。
また、SCP-243-GGが病気に罹った場合、著しい進行速度でその病気の最終段階を経た後、どのような病態であれ快復へと向かいます。
SCP-243-GGから何らかの器官を切除してから再生した場合、切除直後のSCP-243-GGは切除した重量分体重が減ります。そこから再生する都度に体重が増えていき、最終的には元の体重に戻ります。再生に必要となる質量がどこから発生しているかは不明です。なお、切除した器官はSCP-243-GGの異常性を失います。
SCP-243-GGは老化現象が起こらない異常性も持っています。収容直後の身体検査の記録と、年後の身体検査の記録はほぼ一致しています。
SCP-243-GGは1982年、アメリカ合衆国の州に位置する病院に搬送された際に発見されました。女性看護師から「人間の化け物がいる」との通報を受け、警察に先んじてエージェントが接触を図りました。
病室にて首を吊るSCP-243-GGが、明らかに頸椎が破損し、人命を保っていない状態でエージェントに威嚇した為、その異常性を確認したエージェントの要請により機動部隊012-Gが出動、SCP-243-GGを確保しました。
なお、この確保において警察には「女性看護師による誤通報」とのカバーストーリーを流し、該当の女性看護師にはクラスB記憶処理を行いました。
付録243-A: // 博士実験ログ
実験1: 椅子に拘束したSCP-243-GGに対し、D-096が頭部に発砲する
結果: 一発目はSCP-243-GGに当たらなかったものの、二発目で額から後頭部にかけて銃弾が貫通。SCP-243-GGは明らかに大脳を損傷した状態にも関わらず、言語機能に支障なく銃撃を褒め称えた。
実験2: SCP-243-GGを重量計に乗せた後、SCP-243-GGの右肩を切断する
結果: 計測前には59kgであった重量が切断直後56kgに減少。切断された右腕を計測した所、減少分の3kgであった。再生後、SCP-243-GGの重量は59kgに戻った。なお切断された右腕にはSCP-243-GGが有する異常性が見られず、更なる切断や加熱に対して再生能力を発揮する事はなかった
実験3: B型インフルエンザをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間の潜伏期間の後、発症。B型インフルエンザで一般的な咳、腹痛という症状が1時間ほど見られた後、30分かけて症状が緩和していき、完治した
実験4: 芽殖孤虫をSCP-243-GGに静脈注射で寄生させる
結果: 注射後時間で皮膚を突き破り体外に芽殖孤虫が露出。実験を中止し解剖した結果、体内は既に芽殖孤虫で満たされていた。その後、SCP-243-GGごと焼却処理を行い、SCP-243-GGは再生した。
実験5: 狂犬病ウィルスをSCP-243-GGに静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間で発症し、錯乱、恐水症、恐風症等、狂犬病患者と同様の症状を起こした。更に時間後には末期症状の呼吸障害を起こした。通常の人間ならばこの時点で例外なく死亡するが、その分後には、未知の症状として腹部が膨れ上がり、[削除済み]
実験6: インシデント682-で肝臓を失い、SCP-243-GGと適合するエージェントにSCP-243-GGの肝臓を移植する
結果: 移植後、エージェントは生還した。SCP-243-GGは移植手術後30分に肝臓が再生した。その後エージェントは自殺したものの、SCP-243-GGの異常性は見られなかった
補遺1: 2073//、天文担当職員がフォーマルハウト付近の無重力空間にSCP-243-GGと類似の物体が存在している事を確認しました。監視を続けていますが、現在の所差し迫った危険性はありません。この物体をSCP-243-GG-2に指定するかは現在審議中です。
SCP-243-GG - Undying disease(不死の病)
Item #: SCP-243-GG
Object Class:
特殊収容プロトコル:
SCP-243-GGはサイト-8141の
概要:
SCP-243-GGは、20代の白人の男性の外見をしています。平常時、身長は181cm、体重は59kgです。生年は不明です。
外見やDNA等の身体構造は通常のホモ・サピエンスと同一ですが、SCP-243-GGの異常性は特に傷病を負った際に発揮されます。
SCP-243-GGが傷を負った際、それが生命に関わる重大な致命傷であっても死亡する事はなく、生物の再生速度を逸した早さで傷が再生されます。なお、このSCP-243-GGの再生速度は傷の大きさと傷を負った器官の重要度に比例するようです。
また、SCP-243-GGが病気に罹った場合、著しい進行速度でその病気の最終段階を経た後、どのような病態であれ快復へと向かいます。
SCP-243-GGから何らかの器官を切除してから再生した場合、切除直後のSCP-243-GGは切除した重量分体重が減ります。そこから再生する都度に体重が増えていき、最終的には元の体重に戻ります。再生に必要となる質量がどこから発生しているかは不明です。なお、切除した器官はSCP-243-GGの異常性を失います。
SCP-243-GGは老化現象が起こらない異常性も持っています。収容直後の身体検査の記録と、年後の身体検査の記録はほぼ一致しています。
SCP-243-GGは脳死状態でないにも関わらず、発見当初から現在まで自律行動をとる事が観察されません。
接触、会話、暴力等の外部からの刺激に関しても随意反応を返さない為、インタビューの試みは全て失敗に終わっています。
SCP-243-GGは1946年、南緯47度9分・西経126度43分付近の太平洋で、南極大陸へ向けて航海中のアメリカ海軍調査隊が発見・回収しました。
当初は単なる溺死体と見られましたが、その後呼吸・脈拍を確認できた事、及び一切の飲食を断ってなお生存している異常性から、調査隊の帰還後に財団へ引き渡されました。
//、財団保有のサン・ジェルマン年代測定器でSCP-243-GGの生年を特定を試みた所、測定器は現在の宇宙の年齢を超過した10年を示しました。
FBIによる分析においても類似した結果が算出された為、追加実験としてSCP-243-GGの記憶盗聴を試みました。
記憶盗聴の結果、SCP-243-GGの記憶の大半は、宇宙空間と思しき暗色の光景で占められていました。
しかし、現在の財団とほぼ同一のフォーマットの報告書が、脳に直接記録させた状態で残存している事が確認されました。
SCP-243-GGが記憶している報告書と現在の財団の報告書と照合を行った所、言い回しや固有名詞を除いて、SCiPの特性や収容形式はほぼ同一でした。
この結果、ビッグ・バン以前にも宇宙は存在しており、SCP-243-GGが記憶している報告書は前回の財団のものと考えられます。
また、SCP-243-GGは前回の財団が使用したように、宇宙の終末にも耐えうる記録媒体として有用です。
記録媒体としての有用性と、SCP-243-GGの報告書で他オブジェクトの特性を推測できる性質から、SCP-243-GGのオブジェクトクラスはEuclidからThaumielに再分類されました。
SCP-243-GG - Undying disease(不死の病)
Item #: SCP-243-GG
Object Class: Euclid
特殊収容プロトコル:
SCP-243-GG-1はサイト-8141の鎮静ガス投与機能付きの人型生物収容室に収容され、人型封じ込めガイドラインに従い監視されます。
SCP-243-GG-1に食事は不要ですが、SCP-243-GG-1の希望があった場合は人型SCiP標準の食事を用意してください。
SCP-243-GG-1はICD-10のF65.5-3に分類される精神障害に罹患しているため、財団のセラピストが週に一度メンタルセラピーを行う必要があります。
また、SCP-243-GG-1には上記の精神障害に由来する自傷行為を行う場合があります。その際には鎮静ガスを収容室に投与する必要があります。これにより、SCP-243-GG-1の監視役は最低二名必要となります。
概要:
SCP-243-GG-1は、20代の白人の男性の外見をしています。平常時、身長は181cm、体重は59kgです。
インタビュー記録によると1000年以上前の神聖ローマ帝国の出身と自称しており、正確な生年はSCP-243-GG-1本人も覚えていないとの事です。
外見やDNA等の身体構造は通常のホモ・サピエンスと同一ですが、SCP-243-GG-1の異常性は特に傷病を負った際に発揮されます。
SCP-243-GG-1が傷を負った際、それが生命に関わる重大な致命傷であっても死亡する事はなく、生物の再生速度を逸した早さで傷が再生されます。なお、このSCP-243-GG-1の再生速度は傷の大きさと傷を負った器官の重要度に比例するようです。
また、SCP-243-GG-1が病気に罹った場合、著しい進行速度でその病気の最終段階を経た後、どのような病態であれ快復へと向かいます。
SCP-243-GG-1から何らかの器官を切除してから再生した場合、切除直後のSCP-243-GG-1は切除した重量分体重が減ります。そこから再生する都度に体重が増えていき、最終的には元の体重に戻ります。再生に必要となる質量がどこから発生しているかは不明です。なお、切除した器官はSCP-243-GG-1の異常性を失います。
SCP-243-GG-1は老化現象が起こらない異常性も持っています。収容直後の身体検査の記録と、年後の身体検査の記録はほぼ一致しています。
SCP-243-GG-1は1982年、アメリカ合衆国の州に位置する病院に搬送された際に発見されました。女性看護師から「人間の化け物がいる」との通報を受け、警察に先んじてエージェントが接触を図りました。
病室にて首を吊るSCP-243-GG-1が、明らかに頸椎が破損し、人命を保っていない状態でエージェントに威嚇した為、その異常性を確認したエージェントの要請により機動部隊012-Gが出動、SCP-243-GG-1を確保しました。
なお、この確保において警察には「女性看護師による誤通報」とのカバーストーリーを流し、該当の女性看護師にはクラスB記憶処理を行いました。
付録243-A: // 博士実験ログ
実験1: 椅子に拘束したSCP-243-GG-1に対し、D-096が頭部に発砲する
結果: 一発目はSCP-243-GG-1に当たらなかったものの、二発目で額から後頭部にかけて銃弾が貫通。SCP-243-GG-1は明らかに大脳を損傷した状態にも関わらず、言語機能に支障なく銃撃を褒め称えた。
実験2: SCP-243-GG-1を重量計に乗せた後、SCP-243-GG-1の右肩を切断する
結果: 計測前には59kgであった重量が切断直後56kgに減少。切断された右腕を計測した所、減少分の3kgであった。再生後、SCP-243-GG-1の重量は59kgに戻った。なお切断された右腕にはSCP-243-GG-1が有する異常性が見られず、更なる切断や加熱に対して再生能力を発揮する事はなかった
実験3: B型インフルエンザをSCP-243-GG-1に静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間の潜伏期間の後、発症。B型インフルエンザで一般的な咳、腹痛という症状が1時間ほど見られた後、30分かけて症状が緩和していき、完治した
実験4: 芽殖孤虫をSCP-243-GG-1に静脈注射で寄生させる
結果: 注射後時間で皮膚を突き破り体外に芽殖孤虫が露出。実験を中止し解剖した結果、体内は既に芽殖孤虫で満たされていた。その後、SCP-243-GG-1ごと焼却処理を行い、SCP-243-GG-1は再生した。
実験5: 狂犬病ウィルスをSCP-243-GG-1に静脈注射で感染させる
結果: 注射後時間で発症し、錯乱、恐水症、恐風症等、狂犬病患者と同様の症状を起こした。更に時間後には末期症状の呼吸障害を起こした。通常の人間ならばこの時点で例外なく死亡するが、その分後には、未知の症状として腹部が膨れ上がり、[削除済み]
実験6: インシデント682-で肝臓を失い、SCP-243-GG-1と適合するエージェントにSCP-243-GG-1の肝臓を移植する
結果: 移植後、エージェントは生還した。SCP-243-GG-1は移植手術後30分に肝臓が再生した。その後エージェントは自殺したものの、SCP-243-GG-1の異常性は見られなかった
補遺1:
脱力状態である他には、SCP-243-GG-1の外見及び異常性と一致を見せるオブジェクトが各地で発見されています。
それらのオブジェクトは現在体が確認されており、確認されているものの全ては財団の収容下にあります。
それらは発見次第、SCP-243-GG-nとして分類される事がO5により決定されています。